海外旅行保険ってそんなに必要なのかな?
実際にどんな事故が起こるんだろう?
新婚旅行の準備のひとつで大切なことが海外旅行保険への加入です。
一週間ほどの短期間では病気やケガになんかならないと考えている方もいるかもしれませんが、もし万が一本当に病気やケガをしてしまったとしたら、一生後悔するくらいの代償を支払うことになります。
そこで、海外旅行保険を考えるときに気をつけたい3つの保険金トラブルについて紹介しますので、海外旅行保険の検討材料にしてください。
病気やケガのトラブル
海外旅行保険を考えるうえでまず最初に考えるのが病気やケガのトラブルです。
病気やケガに対する補償は、疾病治療・傷害治療・救援費用などでカバーします。
実際に、新婚旅行中に何らかのトラブルに巻き込まれた人は、29人に1人の確率(3.42%)で存在するということがジェイアイ傷害火災保険株式会社の調べでわかっています。
その中で、病気やケガで治療をして保険金を受け取った人は49.1%にのぼります。
保険金支払いが多いのは、アジアで77.3%、次いでオセアニアが63.0%となっていて、アジアは地域にもよりますが、日本と比べると衛生環境が良好とはいえず、気候も異なることから、腹痛や風邪などの疾病が発生しやすい傾向にあります。
では、具体的にどれくらいの医療費がかかるのかを、新婚旅行先として人気のハワイを例に説明していきます。
ハワイで盲腸(虫垂炎)で治療をした場合にかかる医療費
ハワイ | 日本 | |
初診料 | 15,400円~16,400円 | 2,820円 |
病院部屋代 (1日当たり) |
①個室:330,000円 ②ICU:880,000円 |
①個室:30,000円~100,000円 ②ICU:80,000円~100,000円 |
虫垂炎手術の治療費 | ①総費用:3,000,000円 ②平均入院日数:2日 |
①600,000円 ②4日間 |
ハワイで盲腸(虫垂炎)になり治療をした場合、その医療費は日本でかかるものの約5倍と高額になることがわかります。
盲腸の原因は、糞便(ふんべん)、タネなどの異物、先天的な形態異常、腫瘍、感染症により虫垂の内腔(ないくう)がふさがり、そこに細菌が増殖して炎症が起こると考えられています。
また、生活環境にも関係があり、先進国に多く、過労や暴食のあとにも多い傾向があることもわかっていますので、そのきっかけを知ろうとが判断するのは難しいといわれています。
旅行中に急に腹痛を訴えて診断したら盲腸だったというケースも少なくありませんので、誰にでもその可能性があるということは覚えておきましょう。
ハワイで骨折をしたときにかかる医療費
ハワイ | 日本 | |
骨折時の治療費 (橈骨末端閉鎖性骨折) |
50,000円 | 20,000円 |
救急車の料金 | ①公営:82,000円~ ②民営:82,000円~ |
①無料 ②通常利用しない |
ハワイで骨折をした場合にかかる医療費はに日本の倍ほどがかかりますが、そこまで大きな金額ということはありません。
しかし、もし骨折をした際に救急車を手配しなければいけない場合には、日本とは異なり高額な費用がかかることがあります。
手持ちの現金がなく救急車を呼べないということにならないように、しっかりと準備をしておきましょう。
旅行先の医療関係の情報については、外務省の「世界の医療事情」というホームページにも掲載されていますので参考にしてみてください。
盗難や強盗などの犯罪のトラブル
海外では病気やケガのトラブルの他に、盗難や強盗など治安に関するトラブルも報告されています。
海外旅行保険を考えたとき、盗難や置き引きに対する補償は、携行品損害という補償でカバーします。
渡航先の安全や治安情報に関しては、外務省の海外安全ホームページで確認することができますので、ブックマークしておくことをおすすめします。
では、実際に海外ではどのような治安のトラブルがあるのか見ていきましょう。
海外旅行先で注意したい盗難や強盗被害の実情
一見、安全と思われる国・地域でも特定の場所や時間帯によっては、危険な場合があります。
事前に渡航先の犯罪が多発する場所をチェックし、そうした場所には近づかないことが大切です。
また、マイナーな国では、夜間の外出には様々なトラブルがつきものですので、特に少人数での夜間の自由行動は場所を問わず控えることをおすすめします。
海外では、日本人観光客はお金持ちで不用心という印象を持たれています。
路上や観光スポットで日本人をターゲットにしたスリや置き引きも各地で多発していますので、犯罪者に目を付けられないためには、旅行者らしい身なりは避けること、万が一、犯罪に遭遇しても、最小限の被害ですむよう外出時には多額の現金や貴重品は持ち歩かないようにしましょう。
ハワイで多い盗難や強盗被害
安全なイメージがあって新婚旅行先で人気のハワイでも、盗難や強盗が多発していることを知っていますか?
外務省の海外安全ホームページでは、ハワイの治安についてこう発表しています。
ハワイ州は,米国の中では比較的治安が良いとされています。しかしながら,日本と比べれば,一般的に犯罪発生率は高く,また,特に観光客を狙った財産犯罪(ひったくり,車上荒らし,置き引き,スリ等)は頻繁に発生しており,銃器を使用した強盗事件等の凶悪な事件の被害も報告されています。
中には日本人女性を狙った犯罪も増加していますので、このような危険な目に遭わないためにも、夜間の外出や危険な地域へは行かないなどの取り決めをしっかりとすることが大切です。
お店の商品やホテルの備品を壊してしまうトラブル
海外旅行において、誤って他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまって賠償責任を負うようなケースは全体の約1%ほどと多くはありませんが、実際に自分が「加害者」になってしまった場合、どのように対応したら良いのか不安になる方も少なくありません。
もし旅行中に賠償事故を起こしてしまったときは、個人賠償責任補償でカバーします。
賠償事故として報告される主なケースは次の二つです。
お店の商品を壊して弁償
- お土産屋さんで商品を見ていて、棚に置いてある商品に持っていたカバンが当たって落として破損させてしまった。
- ビュッフェ形式のレストランでお皿に盛った食べ物をこぼして、近くにいた女性のドレスを汚してしまった
こう見ると、誰にでもちょっとした不注意からこういったトラブルは起こりそうなものです。
実際にモノを壊してしまったときは、商品を買い取るか、店側に賠償の意思を示して請求書をもらって保険会社と保険金支払いの相談をしましょう。
ホテルの備品を壊して弁償
- ホテルの客室に飾ってある花瓶を倒して破損させてしまった。
- ホテルのロビーの自動販売機が故障していると思い叩いたら本当に故障してしまった。
- トイレの便座を壊してしまった。
ホテルの備品を壊してしまったときは、必ず黙って帰ることはせずにホテルにその旨を伝えましょう。
些細なものであれば弁償せずに済む場合もありますが、修理や修復が必要な場合には請求書をもらい保険会社に相談する必要があります。
もしも黙って帰るようなことをすれば、警察に通報されたり、帰国後に多額の賠償金を請求されることもありますので注意しましょう。
まとめ
旅行先でトラブルに巻き込まれる確率は多くはありませんが、万が一の不幸が重なることで、あなたも巻き込まれる可能性があります。
病気やケガ、盗難、賠償事故、それ以外にも気をつけることはたくさんあります。
旅行期間中を楽しく過ごすことも必要ですが、予期せぬトラブルに巻き込まれないためにも、新婚旅行へ行く前には、必ず海外旅行保険に加入しましょう。