保険の手続きが面倒臭いなあ。
でも何かあったら大変だから海外旅行保険はしっかり考えないと!
新婚旅行を控えて、
「海外旅行保険に加入したほうがいいの?」
「1週間くらいだしお金の節約もかねていらないのでは?」
こんなことを考えていませんか?
あなたがもし迷っているのであれば、海外旅行保険には絶対に加入しておくべきです。
ここでは、その理由と詳しい補償内容について、FP(ファイナンシャルプランナー)であるユウがわかりやすく解説していますので、どうぞ最後までご覧ください。
旅行先によってリスクが違うことを知ろう
まず海外旅行保険を検討する際に基本的なことを知っておきましょう。
それは、旅行先によってリスクが違うということです。
そこで、海外旅行保険を検討する際に必ずチェックしておくべき3つのポイントについて解説します。
滞在先の治安は必ずチェックする
これは必ずチェックしておきましょう。
滞在先の治安が良いか悪いかは外務省のホームページで見ることができます。
治安の悪い国や地域に新婚旅行へ行くことはないとは思いますが、国によっては一部の地域の治安が悪い場合もありますので、そういったところへ行くことは避けなければ犯罪などに巻き込まれてしまう恐れがあります。
ホテルの周りや観光する場所の近く、ナイトスポットなどの治安を十分に確認しておくことは、海外旅行保険を検討する際だけではなく、旅行全般の安全に関わることですので忘れないようにしましょう。
また、外務省の運用しているメールサービスの「たびレジ」(無料)を利用すれば、現地でも最新の安全情報を入手することができますので、事前に必ず登録しておきましょう。
発生率の高い犯罪に備えて補償を考える
例えば新婚旅行の行き先として人気のハワイを見た場合、先ほどの外務省のホームページに記載されている治安情報を参考にすると、次のようなことがわかります。
最近では,ワイキキだけではなく,郊外のファーストフード店などでも強盗事件が多発しています。
窃盗については,観光客が集中するワイキキを中心としたホノルル市内又はハナウマ湾,ノースショア,ワイマナロなどのビーチ周辺,ショッピングセンター,ゴルフ場などいたる所で日常的に発生しています。これらの犯罪は,すべて観光客をターゲットとしたものであることから,十分な注意が必要です。
殺人,強盗などの凶悪犯罪は,主に夜間のビーチ,ダウンタウンやアラワイ運河沿い,郊外の一部の地域で発生しています。特に夜間や早朝は人気のないところに出入りすることのないよう十分な注意が必要です。出典:外務省海外安全ホームページより
このように、一見治安の良さそうなイメージのあるハワイでも、観光客をターゲットにした犯罪が日常的に発生していますので、海外旅行保険の補償内容は病気やケガだけでなく、盗難などの補償も必ず検討しておかなければいけません。
日本語対応やキャッシュレスが可能な病院があるか
海外で病院にかかるとき、日本のように健康保険は使えませんので高額(ハワイで盲腸の手術をした場合は約300万円)な請求を受けることも少なくなりません。
もし旅行先で病気やケガで病院へ行かなければいけなくなったとき、言葉が通じなかったり持ち合わせののお金が足りなかったらあなたはどうしますか?
そんなとき、日本語でサポートしてくれたり病院での支払いを保険金で対応することができるキャッシュレス機能がある海外旅行保険なら便利です。
海外旅行保険を検討するなら、この2つの機能を備えているものを選ぶようにしましょう。
旅行先の医療関係の情報については、外務省の「世界の医療事情」というホームページにも掲載されていますので参考にしてみてください。
新婚旅行の準備として必要な海外旅行保険の補償内容を知ろう
では、新婚旅行の準備として必要な海外旅行保険を選ぶとき、どのような補償があれば良いでしょうか?
最低限必要な補償をわかりやすく紹介しますのでご覧ください。
病気やケガの補償
海外旅行保険といえば、まずは病気やケガの補償です。
外国では日本のように健康保険が使えませんので、病院にかかれば高額な治療費が発生します。
以下は、虫垂炎(盲腸)の手術をしたときの世界各国の都市別の総医療費についてまとめたもの(ジェイアイ傷害火災保険株式会社調べ)です。
ちなみに、日本で虫垂炎の入院・手術をした場合の費用は保険適用で約15万円前後です。
都 市 | 総費用(円) | 平均入院日数 |
---|---|---|
ホノルル | 2,560,000 | 2 |
ロサンゼルス | 1,624,400~2,165,800 | 2 |
バンクーバー | 1,108,600~1,773,800 | 2 |
ロンドン | 1,302,800~1,737,100 | 2~3 |
ウィーン | 1,273,500 | 3~4 |
ローマ | 1,217,600 | 4 |
アテネ | 1,136,500 | 3~4 |
ゴールドコースト | 1,021,100 | 2~3 |
マドリード | 1,014,400 | 5~7 |
パース | 408,400~1,002,100 | 3~4 |
バリ | 831,600~884,400 | 3 |
メキシコシティ | 758,000~866,300 | 5~6 |
シェムリアップ (アンコールワット) |
649,700~866,300 | 3 |
パリ | 860,500 | 3 |
シンガポール | 154,800~773,800 | 1~2 |
プノンペン | 649,700 | 3 |
モスクワ | 533,900~618,600 | 2 |
オークランド | 570,500 | 3 |
リスボン | 568,200 | 5~6 |
イスタンブール | 520,900 | 4~5 |
バンコク | 511,000~ | 2~3 |
オスロ | 477,900 | 4~5 |
サンパウロ | 415,200 | 3 |
マニラ | 393,400 | 7 |
クアラルンプール | 234,200 | 3~4 |
上海 | 112,500 | 7 |
ホーチミン | 92,000 | 3~5 |
北京 | 45,000~90,000 | 7 |
海外旅行保険に加入していれば、これらの治療にかかる費用はすべて保険金でまかなうことができます。
保険金支払いの対象となるものには、治療費のほかに入院・通院にかかる交通費、入院・通院に必要な通訳費用、医師の診断書費用、入院によって必要になった国際電話の料金などです。
保険金額は1000万円~2000万円を目安に設定すると良いでしょう。
救援者費用の補償
救援車費用とは、海外旅行先でケガや病気で入院して家族が現地に駆けつけた場合の費用を補償するもので、実際に支払われた費用に対して保険金を支払います。
この場合の「救援者」は家族だけにとどまらず、「被保険者の親族(これらの代理人を含む)」となるので、法律上の「親族」以外の方でも(ご家族がご事情で現地に駆けつけられないため、友人や会社の同僚が駆けつける場合など)、救援者として現地へ駆けつける際にかかった費用をお支払いします。
保険金額は1000万円~2000万円を目安に設定すると良いでしょう。
死亡補償
保険期間中に病気で死亡した場合や、保険期間中の事故によりケガをして、事故の発生の日からその日を含めて180日以内に死亡した場合に保険金を支払います。
ただし、以下の場合には保険金の支払い対象外となりますので注意が必要です。
- 故意または重大な過失自殺行為、犯罪行為または闘争行為
- 戦争、その他の変乱、核燃料物質等
- 妊娠、出産、早産または流産
- 歯科疾病
- 頸(けい)部症候群(いわゆる「むちうち症」)、腰痛等で医学的他覚所見のないもの
- 無資格運転、酒気を帯びた状態での運転または麻薬、シンナー等により正常な運転ができないおそれがある状態での運転など
保険金額は1000万円~3000万円を目安に設定すると良いでしょう。
航空機遅延補償
航空機遅延の補償は、出発地(着陸地変更によって着陸した地を含む)において、搭乗する予定の航空機が、6時間以上の出発遅延、欠航、運休もしくは、搭乗予約受付業務の不備による搭乗不能、または搭乗した航空機の着陸地変更により、6時間以内に代わりの航空機を利用できない場合に保険金が支払われます。
また、乗継地において、搭乗した航空機が遅れて(出発遅延、欠航等または着陸地変更を含む)、乗継を予定していた航空機に搭乗できず、乗継地への到着時刻から6時間以内に代わりの航空機を利用できない場合に保険金が支払われます。
支払い対象となるケースは以下のようなものです。
- 宿泊施設の客室料
- 食事代
- 国際電話料等通信費
- 目的地において提供を受けることを予定していたが、提供を受けることができなかった旅行サービスの取消料
- 交通費(宿泊施設への移動に要するタクシー代等の費用等)
ただ注意点が一つあります。
それは、出発の2日前までに申込みをすることです。
保険金額は一人当たり2万円を目安に設定すると良いでしょう。
携行品損害の補償
携行品損害の補償は、保険の支払対象となる期間中に、持ち物(バッグ、カメラ、時計、衣類、旅券等)が盗まれる・壊れる・火災等の偶然な事故により損害を受けた場合、持ち物1つ(1個、1組または1対)あたり10万円(乗車券等である場合は合計して5万円)を限度として、その時点での価格(時価)、または修理費用のいずれか低い額を支払うものです。
治安が悪くないといわれている地域でも盗難被害はありますし、デジカメなどが壊れることも少なくありませんので必ず補償をつけておくようにしましょう。
ただし、現金やクレジットカードなどは補償の対象外ですので注意しましょう。
保険金額は一人当たり30万円~40万円を目安に設定すると良いでしょう。
個人賠償責任補償
個人賠償責任補償は、保険の支払対象となる期間中の事故により、他人にケガをさせてしまったり、他人の物(ホテルの客室、ホテルのルームキー、レンタル旅行用品などを含む)を壊したりしたこと等によって、法律上の損害賠償責任を負った場合に、損害賠償金および費用(訴訟費用等)の合計金額を支払います。
カップルプランやファミリープランで契約した場合、一緒に同行したパートナーも保険の対象となります。
保険金額は1億円を目安に設定すると良いでしょう。
まとめ
新婚旅行で海外旅行保険に加入する場合、夫婦二人でカップルプランやファミリープランで保険料は4,000円~10,000円程度です。
補償内容は必ず行き先のリスク(治安や物価)などを調べてから検討することが必要です。
一生に一度の新婚旅行に小さなトラブルはつきものですが、金銭的な穴埋めをすることができれば、負ったダメージも最小限にとどめることができます。
一日あたり1,000円程度の保険料で様々なリスクをカバーしてくれる海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。